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〒289-2616 千葉県旭市見広1371番地

神葬祭HEADLINE


 神葬祭は、日本固有の宗教である神道の葬儀です。
 仏教が伝来し、更には、江戸時代にキリシタン対策として始められた寺受け制度(全ての人 がいずれかの寺に属さなければならない制度)で仏式の葬儀を強制されたため、神葬祭は一部 神職とその嫡子だけに許可された。
 また、明治時代に、政府の政策として神葬祭が奨励され、神葬祭専用の「青山霊園」なども設置されたが、国家神道のため、公務員に準じる神職(府県社以下は例外)の神葬祭が禁じられたため、神葬祭の普及は停滞した。
 その影響もあり、現在でも仏式が一般的であるが、経済的な負担が他の宗教に比して低いことや、葬儀が分かりやすいことから、神葬祭は増加傾向にある。


≪特徴≫

1.謚名(おくりな)が贈られる。文字どおり贈られるのであって、戒名料などかからない。
  大体の場合は、男は「大人命」(うしのみこと)、女は「刀自命」(とじのみこと)が贈
  られ、「○○○○大人命」というふうに、氏名の後に付けられる。大人以外では、若、童
  子、郎子、彦、老叟、翁
、大翁、君、命、尊。
  刀自以外では、童女、郎女、大刀自、媼、大媼、姫、媛。などが死亡年齢や、業績に応
  じて贈られる。
2.
仏教でいう位牌は霊璽(れいじ)又は御霊代と呼ばれ、直に墨書きされ、位牌の様に装飾
  して作成することは少ない。
3.神道の墓は「奥津城」(おくつき=奥都城、奥城)という。「○○家奥津城」と刻される
  のが一般的。
4.祖霊舎(みたまや)は仏教の仏壇に当たるもので、通常神棚の下に祭るか奥の間の奥に御
  扉をつけて作る。
5.奥津城も祖霊舎も含め、神葬祭においては線香を使わない。拝礼は、玉串()、花など
  
でおこなう。
6、経費が安い。通常20〜30万円程度。それに神職が1人増すごとに5万円増程度。
  戒
名料や特段の位牌作製等もない。

 

≪神葬祭の手順≫
  ※ セレモニーホールを使用することが一般的なったため、古式に則った「葬列」などに
    ついては割愛する。

@ 枕直し(まくらなおし)の儀
  神棚・祖霊舎等に個人の死を報告し、神棚の前に白い和紙を下げる。(神棚封じ)
  体には白の小袖を着せ、北枕に寝かせ、枕元に守刀を置く。前面に祭壇を設け、
米・
  酒・塩・水、故人が生前好んだ物等を供える。

  ※ 家族や親族等で行う。
  ※ 神棚封じは50日で解く。その後は、お札等を祀る。

A 納棺の儀
  納棺し、仏教では経帷子(キョウカタビラ)の相当する「神衣」と呼ばれる狩衣をかたどった形
  の白い衣装を着せ、男は笏
(シャク)を持たせ、烏帽子を被せる。女は扇を持たせる。(神様
  の形をつくる)
実際には、硬直していて着せられない場合は上に被せ、烏帽子は枕元に。
  ※ 家族や親族等で行う。
B 遷霊祭(せんれいさい)及び通夜祭
  通夜祭は仏教の通夜に当たる。遷霊祭は故人の霊を霊璽(レイジ:位牌)に遷し留める儀
  式。神職が祭詞を奏上し、参列者が玉串奉奠等を行う。

C 葬場祭(そうじょうさい)及び発柩祭(はっきゅうさい)
  葬場祭は仏式でいう告別式。故人に対し最後の別れを告げる。神職の祭詞を奏上、参列
  者の玉串奉奠、弔辞等を行う。発柩祭は出棺の時に行う。

D 火葬祭
  遺体を火葬に付す前に、火葬場にて行う。神職が祭詞を奏上し、参列者が玉串奉奠等を
  行う。

  ※ 火葬祭を通夜祭の前後に行う例もあるが、本来はこの順で斎行するものです。止む
    を得ない場合であっても、通夜祭の前に行うべきではない。

  ※ 「火葬」の習慣は、仏教由来のものであり、世界的には珍しい。日本でも土葬を本
    義としている。

E 埋葬祭
  墓地に遺骨を埋葬する儀式。はかの四方に竹を立て、注連縄を張る。神職が祭詞を奏
  上し、参列者が玉串奉奠等を行う。

  ※ 火葬後、一旦自宅に帰る場合や、自宅で50日留めてから埋葬する所もある。
F 帰家(きか)祭及び直会

  帰家は、祭火葬・埋葬を終えて自宅に戻り、神職のお祓いを受け、家の門に塩をまく。   
  直会は、「お清め」にあたる。   
  ※ 直会を、葬場祭後に行うこともある。

G 御霊祭(みたまさい)
  十日祭・二十日祭・三十日祭・五十日祭・百日祭・一年祭と続く。
  ※ 最近は、五十日祭までを葬場祭後に行うこともある。
  ◎ 一年祭以降は、三年・五年・十年祭と続き、以降は5年毎に御霊祭を行う。
  ※ 仏教の場合は、死んだ時を一回と数えるから、三回忌は二年で行うが、神式では、
    実際に亡くなった年から三年目に行うのが三年祭。五年・十年祭等の数え方も同様と
    する。

≪新盆祭り≫
 
日本には、仏教が伝来する以前から、亡くなった人や祖先の魂が、7月の半ば頃に家に帰ってきて、家人で迎える習慣があった。日本仏教ではこの習慣をお盆として取り入れた。神葬祭ではお盆とは言わず「一年祭」「盆霊祭」などの名称で、御霊をお迎えして祀ります。従っ
て、仏教の例にならって祭壇を組み、一般の「新盆見舞い」を受けて差し支えありません。

 但し、拝礼は神式ですから、焼香や線香は無く、玉串拝礼になります。