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御祈願は雷神社へ

〒289-2616 千葉県旭市見広1371番地

不動様のみちびきHEADLINE

 昔、岩井の龍福寺は野中の長禅寺の末寺でありましたが、其の頃の龍福寺は檀家も少なく、本寺への納入金などなかなか大変でした。寺は普請をして居りましたので金もかかり、寺の住職は檀家とはかり、長禅寺から離れて、京都の仁和寺の直末寺になろうということになりました。住職は、長禅寺の住職の弟子でありましたので、師の了解を受けることができましたが、野中村の世話人達は反対して、なかなか話合いがつきませんでした。 ある日のこと、岩井村の世話人達三人は、こっそり長禅寺を訪ねて、末寺を離れるという離末書に印鑑を押して貰って、急いでお寺を出たました。野中村の人達が、岩井から人が来たことを知り、追いかけて書類を取り返せということになりました。三人はどんどん逃げて来たが、道の別れる処まで来て、どっちに行ったら見つからないで逃げられるか、ちょっと迷い佇ちどまった。その時後方で、「右を行け、山道を行け」と言う者があったので、三人がふり返って見たが誰もいませんでした。 三人は右に曲がり三川村より横根村に出て、それより台地に上がり、無事に村に帰りつくことができました。岩井の世話人達は村に着いてから、逃げてくる途中で「右を行け、山道を行け」と言った声は、たしかに不動様が教えてくれたものだと喜び合いました。